投資信託

為替ヘッジはありorなし、どちらを選ぶべきか

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ごきげんよう、アリトシです。

投資信託を選ぶ際に表れる為替ヘッジあり・なしという単語について解説します。
為替ヘッジとは何か、どちらを選ぶべきなのか調べてみましょう。

為替ヘッジとは

為替ヘッジとは為替レートの変動によって外貨建て資産の価値が減ってしまうことを避ける(hedgeする)機能の事です。
米国ETFで資産運用をした場合を想定してみましょう。1ドル100円の時に100万円=1万ドル分購入したETFが10%上昇した時1.1万ドルの資産価値になります。しかし、この時にドル円レートが1ドル90円になっていた場合は円換算では99万円分の資産価値しかありません。つまり、外貨建てで資産運用をする場合は株価の変動以外にも為替レートの変動による資産の変動リスクが存在するのです。

この為替変動による資産減少リスクを回避するのが為替ヘッジです。
為替ヘッジを採用することで自分の購入した外貨建て資産の価格以外の為替動向を気にする必要がなくなるので非常に便利な制度です。

これだけを聞くと資産が大きく変動するリスクを抑制できて非常にいい精度に思えますね。しかし、為替ヘッジをする場合にはヘッジコストがかかります。
というのも為替ヘッジをするには外貨の短期金利と日本円の短期金利の差額がヘッジコストとして発生するのです。

もちろん、日本円の短期金利の方が外貨の短期金利を上回っている場合はマイナスのヘッジコストとなりむしろ金利収入となります。これをヘッジプレミアと呼びます。
しかし、ここ数十年間日本の金利水準は世界的に見ても最低水準でありヘッジコストがマイナスになることは期待できないでしょう。

購入可能な為替ヘッジあり・なしの投資信託数を比較

楽天証券で取り扱っている投資信託2672本のうち「為替ヘッジあり」と明記されている投資信託は246本です。
取り扱い投資信託のうちの1割にも満たない本数なので為替ヘッジありを条件として設定すると選択肢がかなり狭まります。

また同種の投資信託を総資産額ベースでも比較してみても為替ヘッジあり投資信託は為替ヘッジあり投資信託と比較して圧倒的に総資産額が少ないです。
総資産額が少ないということは多くの個人投資家にとって為替ヘッジを採用している投資信託が否定的に捉えられているということです。
それは運用会社からしても同じです。資金が集まらず利益を得にくい商品なので為替ヘッジあり投資信託の本数が少ないのでしょう。

円グラフで比較した3つの投資信託は楽天証券の楽天スパーサーチで「為替ヘッジ」でキーワード検索して表示される投資信託から総資産順TOP3を選びました。
3つの投資信託では為替ヘッジのあり・なしで総資産額には圧倒的な差があります。
総資産額が少ないということはファンドが同じ額取引をした際にかかる取引コストを負担する母数が少ないことになるので隠れコストがかさむ傾向にあります。
そうしたヘッジコストだけでなく運用コストの観点からも為替ヘッジを採用している投資信託はオススメしにくいですね。

為替ヘッジあり・なしでのリターンを比較

先ほど例として挙げた「フィデリティ・USリート」「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)」「グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド」の3つの投資信託について為替ヘッジあり・なしでリターンを比較してみました。

・フィデリティ・USリート

・ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)

・グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド

こうしてグラフにして比較してみると基本的には為替ヘッジなしの投資信託の方がリターンでは優れていることがわかります。
一方で2010年から2012年の間の3年間は為替ヘッジありの投資信託の方がリターンでは優れています。
つまり、一時的に円高になり外貨建て資産の日本円での価値が為替の影響で損なわれる状況ではリターンが優れるようです

円建てのリターンで比較してみると多くの場合では為替ヘッジなしの方がヘッジコストの関係からリターンがよくなる傾向が分かります。
反対に一時的に円高が進んだ状況では為替ヘッジありの方がリターンがよくなりました。
これらを総合すると為替ヘッジは純粋に資産運用でのリターンを最大化させるのではなく円高時に一時的に高リターンを得るための金融商品であると思えてきます。

基本的には資産運用における定常的なコストを省く方が複利の効果も大きくなるのであまり為替ヘッジありの金融商品を選択する必要性は薄いようです。

為替ヘッジありの投資信託は買わないことがベター

ここまでで

・為替ヘッジとは何か

・為替ヘッジあり・なしの投資先の優劣

・為替ヘッジあり・なしでのリターンの違い

について解説してきました。全体を通して言えることは為替ヘッジありの金融商品はヘッジコストがかさむのでリターンを追及できない性質があることが分かりました。
また、人気の観点からいっても為替ヘッジなしの商品が有利であることが総資産額の比較から分かりました。

これらを合わせて考えると為替ヘッジありの投資信託は買わないことがベター、という結論になります。
一方で老後も近いということでリターンよりも安定性を重視したいという場合は為替ヘッジありの金融商品を選択してもいいかもしれません。
しかし、投資信託である以上リスクはつきものなのでそこまで為替リスクを警戒される場合は債券や定期預金といった無リスク資産の比重を増やす方がいいと思います。

そうした意味でも為替ヘッジありの金融商品はやや中途半端な印象です。
20代で資産運用を行っている方は絶対に為替ヘッジなしの投資信託を選びましょう。

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